鯉の魅力

霞ヶ浦、北浦の鯉

鯉の歴史は紀元前から
現代では観賞魚としてのイメージが強い鯉ですが、中央アジア原産といわれ、日本でも石器時代より食用にされていたといわれるほどの古い歴史を持ちます。将軍家の御前料理にも進上されていた高級食材であり、また、縁起のよい魚でもありました。「こいのぼり」や「登竜門」の語源となるなどアジアや日本と繋がりの深い魚です。

霞ヶ浦、北浦の鯉

古くから多種多様な漁業が行われてきた霞ヶ浦では、昭和39年に網いけす養殖業が導入されました。漁業の高い生産性や養殖技術の発展により急速に発展し、昭和50年、茨城県の鯉の生産量は全国1位となりました。

鯉ヘルペスの発生、 そして復活へ

平成15年10月、鯉ヘルペスが発生。養殖は自粛され、飼育されていたすべての鯉が焼却処分されました。耐性鯉の開発が進んだ平成21年4月、霞ヶ浦と北浦での鯉の養殖が再開。現在、日本一復活を目指し、鯉の体質改善を継続的に進めながら、安心・安全な鯉を育てています。

鯉は、栄養豊富。

魚の中でもトップクラスの栄養素

鯉は、高タンパクでビタミンB群、D、E、コラーゲンが豊富。魚の中で最も薬効が高いとされ「薬用魚」と呼ばれるほどです。中国最古の薬物書にも登場し、目や肝臓、腎臓、胃腸などへの多様な効用から重用されてきました。

現代人の疲れた目に

鯉は網膜における抗酸化作用のあるルテインや、目の潤いをつけるヒアルロン酸、DHA、コンドロイチン硫酸を多く含み、古くから目によい食材として重用されていました。オフィスワークや携帯メールで多くの人が目を酷使する現代こそ、ぜひ取り入れてほしい食材です。

酒の肴に最適! 鯉の強肝作用

鯉の、特に煮汁中に40パーセントも含まれるアミノ酸のタウリンは肝臓を強くする作用があり、飲酒時や二日酔いの際などに大変おすすめの食材です。ぜひお酒のお供に鯉ハムやうま煮をお召し上がりください。また、糖質の代謝に役立ち、疲労回復効果の高いビタミンB1も多く含まれています。

鯉は、おいしい。

臭みが気になる? 調理法のコツ

川魚独特のクセが敬遠されがちな鯉。しかし、温水や冷水を使って「あらい」にしたり、調理法や味付けを工夫することで、おいしく召し上がっていただけます。

鯉を使った多彩なお料理

代表的な料理は鯉コクや鯉のあらい。うま煮や焼き物でもその深い味わいが引き立ちます。外国の方をお迎えする際の宴料理や、中華料理ではまるごと一尾を揚げるなど高級食材としても用いられています。

もっと手軽に食べやすく

とはいえ、調理の手間や小骨の多さゆえに家庭では扱いにくいのも事実。そこでハムや薫製、ゼリーなどの加工品を用いれば、手軽に鯉のおいしさを味わうことができます。薫製を野菜やフルーツとあえた「鯉のオードブル」や「鯉ハムのカルパッチョ」などアイデア次第で食卓を豊かに彩ります。

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